斉藤節子 ピアノリサイタル批評

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 3月26日に開催された「斉藤節子 ピアノリサイタル」の批評が、音楽現代に掲載されました。

斉藤節子ピアノ・ピアノリサイタル
 
 斉藤節子は、桐朋学園音楽大学卒、パリ・エコール・ノルマン音楽院ピアノ科、室内楽科リサンス課卒の経歴を持つ。これまでオール・リスト、プログラムのリサイタルを度々開催し、日本フィルやN響団友オーケストラなどとリストなどの協奏曲を共演してきた。本リサイタルは、ショパン、ベートーヴェン、リストという王道のプラグラム。冒頭はショパンのプレリュード第15番「雨だれ」を感情豊かに表現、続くショパンのピアノ協奏曲第2番の第2楽章では、第2ピアノに山崎菊江を迎えてデュオ。コンサート会場の天井がやや低く、ピアノの位置が完全に真横並び故にソロと伴奏部との演奏のバランスは気を使ったことが伺えた。とくにソロにおける深いカンタービレと間のとり方は効果的であったと思う。休憩を挟んでベートーヴェンのソナタ第30、31番の熱演。最後は得意のリストのソネット第104番。繊細なタッチ、情熱的な音楽でリサイタルに幕。(3月26日、タカギクラヴィア 松濤サロン)

(福田 滋)

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