リスト/死の舞踏 S.126

YouTube動画解説

 昨年6月にリスト協会スイス・日本のYouTubeチャンネルから公開しました、リスト作曲「死の舞踏」の演奏について解説します。

日時:1995年5月20日(土)
会場: フランシスカンコンサートホール

ピアノ:リヒャルト・フランク
オーケストラー:フィリンゲン・シュヴェニンゲン管弦楽団
指揮者:クリスチャン・ロレンツ

 フィリンゲン=シュヴィニンゲンは南ドイツの広大な森林に覆われた山脈「黒い森」の東端にある小さな町です。この辺りは黒い森の特産品時計・カッコウ時計を作っています。
 フランシスカンコンサートホールはフィリゲン市の中心部にあり、ヨーロッパで最も美しいコンサートホールの1つと言われています。フィリンゲン・シュヴィニンゲン管弦楽団はここで様々なコンサートを開催しています。

コンサートのプログラム
コンサートの批評

Concert review of Symphony Orchestra Concert in Villingen-Schwenningen/Germany
May 20, 1995

Dance Macabre for piano solo and orchestra composed by Franz Liszt:

Pianist Richard Frank played the solo part of this concerto with astonishing technique and in an appropriate manner according to the musical message of this composition. In the 4th variation Frank demonstrated a meditative play and at the same time showed in the other variations great virtuosity and vivacity.After this impressive demonstration of this macabre aggressivity, Frank played in a absolutely relaxed manner a romantic eligiac Song from his adopted country Japan.”
Wolfgang Meinhardt/Badische Zeitung (News)

“In the {Dance Macabre} of Franz Liszt appears the death, by brute force, radical, with all its terror, without any hope for consolation or salvation. Richard Frank, soloist at the Boesendorfer piano and renown Liszt specialist, knows the point and its perfect expression: amazing technique and a strong determination to make it everybody clear, about what the message of this piece is. “
Markus Hebsacker/Southwest Press Germany

 リストは1838年にイタリアを旅したとき、ピサの墓所カンポサントにある14世紀のフレスコ画「死の勝利」を見て深い感銘を受け、この曲を作曲したといわれています。
 グレゴリア聖歌「怒りの日 Dies irae」を主題として用い、5つの変奏があります。導入部、カデンツァも加わり、盛り上がり劇的な終結を迎えます。
 ハンガリーの作曲家バルトークは、このリストの作品を大変尊敬しました。

 この日の演奏は音源のみで、映像は残っていませんので、リストが感銘を受けたフレスコ画に加え、ドイツの画家ホールバイン(Holbein)の版画などを音楽に合わせてみました。
 ぜひご覧ください。

Liszt/Totentanz

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